2015年に出版された「闇(ダーク)ネットの住人たち デジタル裏社会の内幕」がKindle Unlimited対象になりました。
本書は、その名の通りダークウェブと呼ばれるインターネットのアングラな部分について筆者が実際にアクセスや取材したルポをまとめた内容になります。ただし主にプライバシー保護の観点から筆者が必要と考えた範囲で改変や情報のまとめが行われており、純粋なドキュメントではありません。
現在では一般のニュースでも”ダークウェブ”という名称については耳にすることも多いですが、その実相について知る人は少ないと思います。なんとなく危なそう、でも自分には関係ない、と思っている人が大半なのではないでしょうか?
本書では、そのようなダークウェブ(と思われているもの)に蠢く人間の活動について、ある程度の具体的な事例を垣間見ることが出来ます。筆者自身が記述している様に、ネットの変化は速いため、既に現在では存在しない内容も多くありますが、核となっているテーマ「匿名の状況にある人間がどんな行動を取るか」ということに触れるには十分なはずです。そしてダークウェブは案外あなたの身近なところに存在するということを知ることにも。
古い本であるという理由で忌避されるかもしれませんが、現在でも一読の価値がある書籍と言えます。
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